住みなしものは心なりけり

おもしろきこともなき世を面白く
住みなしものは心なりけり

かの有名な幕末の志士、高杉晋作氏が詠んだとされる詩であるが、私はこの句が非常に好きである。というのも、インドに来てからこの詩が非常に好きになった。

この詩の意味の解釈として広く知られているのは、「この世を面白くさせるのもつまらなくするのも、自分の考え方一つである」というものである。

基本的に、日本などの新興国に住んでおり、綺麗で道も整備されていて道路を逆走する車なんて一台も走っていないような環境に住んでいると、毎日を「つまらない」と感じてしまう人も多いようだが、その「つまらない」という感情は、インドに住んでいる人に対しても全く同じことが言える。

インドなんて思ってもみないことが起きまくるんでしょ?という質問をよく受けるが、答えはYesでありNoでもある。というのも、もちろん日本に住んでいれば歩いていて小動物の死骸を日常的に見ることなんてないだろうし、気づいたら牛のフンを踏んでいたり、No Problemと言われて放置しておいたら結局Big Problemであることなんて日本ではほぼない。

しかしながら、このような環境に身を置いていると、人間というのは慣れるもので、それが日常になり、逆に日本やシンガポールのような非常に整った国に行くと新鮮感を覚えるのである。

さて、話を戻すと、結局インドのような何がこるか分からない得体のしれないと多くの日本人から思われているような国でも、「慣れ」というものはあるのである。当たり前だが。

生活だけでなく、仕事においても、日本とインドでは進め方もコミュニケーションの取り方も違ってくる(しかし論理的に話して腑に落とすというのは共通である)。故に、刺激がいっぱいとイメージされているが、それも答えはYesでありNoでもある。というのも、インドで仕事をしている日本人でも、仕事を楽しそうにしている人と退屈そうにしている人で分かれるのも確かな事実である。(日本人に限らず、インド人でもそうなのだが…)

よく、ワクワクする仕事がしたいとか、やっていて楽しい仕事がしたいとか、興味のある仕事をしたい。けどどうしたら良いか分からない。とかとか、なんちゃらキャリアWeb相談に上がっていそうな質問を自分より年下の方からたまに受けるが(かく言う私も学生時代はそんな質問をしていた気がするが)、そんな仕事は探していても見つからないのではないかと思っている。

というより、そういう質問をしている時点で、自分が何をしたいのか分かっていないパターンが多いし、まずやってみることをしないで机上で考えているからこそ起こってしまう「やりたいことが分かりません」思考なのではないかと個人的には思っている。

ここでやっとタイトルの話に戻るのだが、全てのことは本当に
「おもしろきこともなき世を面白く 住みなしものは心なりけり」であり、ここ2年間で学んだことは、最初はつまらないものでも無理矢理楽しくしてしまえば楽しくなるということである。(但し、このフェーズを体感できるまでにそこそこの年月がかかっている。そしてどうしてもその対象に当てはまらないものがあるのも確かだが、こればかりは自分と相談するしかない)

なんだか偉そうにつらつらと文章を書いてきたが、そんな私も「これがやりたい」という明確なものがまだハッキリと言えないからこんな文章を書いているのである。そろそろ見つけたいが、考えていても分からないので、引き続き目の前のことに取り組むのが吉と自分に言い聞かせながら今日も仕事をしている。

おもしろきこともなき世を面白く
住みなしものは心なりけり

関連記事

2020年2月
« 1月   4月 »
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
242526272829  

【公式HP】インフォブリッジ

ページ上部へ戻る